住居の断熱リノベーションの事例紹介
一般社団法人 日本放射暖冷房協会理事会メンバーである城田俊男氏(70代)は群馬県安中市に在住。この度、終の棲家として生まれ育った築55年の木造2階建ての自邸をリニューアルした。(工事期間2022年9月~2022年10月)
改修の目的は『開放的で暑さ寒さのストレスを感じない穏やかな空間』で、床面積140㎡のうち、1階部分の約65㎡を対象とした「エリア断熱改修」である。
【断熱改修の概要】
・断熱に対する考え方:断熱は周辺壁面・床・天井他からの放射環境を得るためものであり、熱損失を減らすが主目的ではない。
・エリア断熱の考え方:生活エリア内は温度のバリアフリー化が主目的であり、外装は一切手を付けずそのまま残した。
・断熱仕様
天井:天井面は200㎜下げた二重天井を設けて、その間にセルロースファイバーを充填
壁面:90㎜のセルロースファイバーを充填。加えて壁面の不陸調整を兼ねて50mmのグラスファイバーの付加断熱
床:床下からウレタンを100㎜塗布
開口部:玄関は既設玄関引き戸の内側に断熱ドア設置(玄関in玄関)、窓は二重ガラスの内窓設置
間取り:間仕切りを取り払い、開放的なワンルーム空間へと変更
トイレ:断熱エリア内に増設
暖冷房設備:暖冷房用放射パネル一か所設置で全エリアが均一な温度を実現
ここで、日本放射暖冷房協会として、国内に在る性能向上が必要な既存住宅3,000万戸に対して空き家が1,000万戸近くある。これらを断熱改修する事で、SDGsに貢献した身体に負荷がかからない穏やかな健康的な住居を提案したい。
2024年6月21日 JRHC広報担当 佐藤